十五夜お月さま

本日は中秋の名月です。
団子はお供えしてませんが、ススキをお供えしました。
背景のベランダが汚くてすみません。

日本では、月に兎がいると言われます。
その由来を『今昔物語』がこんな風に言います。

  ある日、帝釈天という神様が、
  衰弱した老人の姿になり、
  狐と猿と兎に食事を求めた。
  狐と猿は食べ物を見つけて戻って来たが、
  兎だけが見つけられなかった。
  そんな兎は
  「どうか私の身体を食べて下さい」
  と自ら火の中に飛び込び焼け死んだ。
  帝釈天は兎の行動に感動し、
  その姿を月に刻みつけた。

こんなお話が伝わっています。
実はよく似たお話がお経の中にも説かれています。
お経では、この兎はお釈迦さまの前世であって、
人を救うのに我が命も惜しまないというのが
菩薩の修行だと示されています。

綺麗な月を見上げて、団子を食べるのもいいですが、
人の為に行動することの尊さを
改めて思い出すのも大切な事かと思います。

副住職

2023年09月29日|年:2023